就職前には報酬に関しても書面でしかわからないまま入職しているケースがほとんどだと思います。年1~2回の昇給も、同じ時期に入職したスタッフは、能力関係なく同じように昇給していく医院さんも多いのが現状です。
人材不足が続く中、歯科医院としては働き続けてもらいたいのですが、長く働き続けられる環境づくりの一つとしてスタッフへの評価(報酬)は、切っても切れないのではないでしょうか?
「スタッフにより評価で昇給を変えている」と言っても院長やチーフなどの幹部のイメージだけで判断をするケースもありますが、雇用側と非雇用側が納得できる評価制度が求められている時代になりました。
患者さんの役にたてる医療人になるためにはある程度定期的な評価は必要だと思います。人事評価は各医院様々ではあると思いますが、弊社でお願いしていることが3つあります。
ということです。
もちろん人事評価が報酬決定に使うことは当然だと思いますが、それだけのための人事評価にしてほしくないと考えています。
評価項目の一例
現在、働き方改革が推奨され、勤務体制が多様化しているなかで「どのようにスタッフを評価して待遇を決めればよいのか?」が歯科医院を経営するうえで大きな問題点となってきています。
報酬面では、古くから多くの企業では年功序列制度によって給与や階級が決められていました。現代の歯科医院においても、長く勤務しているスタッフが少ない場合は年功序列制度でも成り立つかもしれません。しかし、勤続年数を重ねていくにつれて、歯科衛生士の間でも、ライフスタイルの変化に伴い、仕事との向き合い方にも違いが出ててまいります。
長く患者さんとかかわりたい
つねに成長しながらキャリアアップしていきたい
将来的には子育てしながら続けたい
普通に無理なく仕事をして給料をもらえればいい
院長は歯科衛生士に対して「すべてこなせるような能力をもってほしい」と一度は考えます。しかし、それを押し付けると個人のポテンシャルや仕事への考え方が歯科衛生士のモチベーションに影響し、人材の定着にも影響する可能性があります。
また、”完璧”な歯科衛生士の育成を諦めると、全員を同じステージまで育成するのは難しくなります。だからこそ、経営者、歯科衛生士双方が納得できるような評価制度を目指す努力が必要です。
弊社ではスタッフも理解できる人事評価構築のサポートをしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
書籍のご案内
働きたい・働きつづけたい歯科医院 ~歯科衛生士のホントの気持ち~
クインテッセンス出版 「ザ・クインテッセンス」2019年 1月号より連載
歯科衛生士の雇用・教育や、医院運営に悩む院長に向けて、被雇用者(歯科衛生士)から雇用主(院長や医院)に対する本音を解説した書籍。歯科衛生士の気持ちだけでなく、どのようにしたら医院運営を改善できるのかについても、「本音を知る!」、「育てる!」、「評価する!」、の3要素に分けて具体的に述べ、院長先生だけでなく、これから開業の先生がたにも読んでいただきたい一冊となっています。